結婚相談所は成婚(婚約)までの期間が短く、恋愛をショートカットできることが特徴。
ただ
- スピード婚はすぐ離婚するんじゃないか
- 結婚相談所で成婚しても長続きしないのでは
そう心配する方もいると思います。
そこで、今回は
- 結婚相談所の離婚率は具体的にどれくらいなのか
- スピード婚で失敗しない方法
- 夫婦生活を長続きさせるための方法
これらを
- 結婚相談所を10か月で成婚退会
- 2017年に結婚
の筆者が解説します。
結婚相談所の離婚率
具体的な数字は分かっていません。
現在、離婚率の具体的な数字として上げられている主なメディアは以下3件。
そして次のような数字を掲載しているサイトもあります。
結論はどれも根拠に乏しく断定はできません。
しかし自然な恋愛よりも離婚率は低いのではないか。という印象を抱きます。
以下、各メディアの解説をしていきます。
日本の一般的な離婚率は36%
ここで言う離婚率の定義は、離婚件数÷婚姻件数。
令和2年の実績では
- 婚姻件数52万件
- 離婚件数19万件
なので、およそ3:1の比率。
「3組に1組は離婚している」と言われるのはこのような背景からです。
民間会社の調査では38%
ノマドマーケティング株式会社が出稿したプレスリリースによると
- 結婚相談所の離婚率:38%
- アンケート対象者:20歳以上の男女69名
- (男性48名・女性21名)
なのですが、対象人数が69名という点が根拠に乏しいです。
結婚相談所で結婚した人はIBJという連盟だけで年間1万人以上。
他の連盟も入れれば年間2万~3万人くらいの規模になりますし、結婚相談所は40年以上続いているので、40万人はゆうに超えていると予想されます。
統計上、母集団が40万と考えるとサンプル数69名は明らかに少ない。と言えます。
上記計算ツールで計算しましたが、サンプル数69名だと許容誤差は16%。
つまり「22%~54%程度のばらつきがある」という事になります。
アンケート対象者が600名くらい(±5%)は無いと統計上、正確な数字とは言えません
TVメディアの調査では4.5%
- 一般的な結婚の離婚率:6.6%
- マッチングアプリの離婚率:4.5%
と言われていましたが、そもそも一般的な結婚の離婚率6.6%が間違っています。
厚生労働省 令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況
を見ると
- 過去5年の婚姻件数は304万組
- 過去5年の離婚件数は107万組
このため一般的な結婚の離婚率は35%が正解のはずですが、番組では
- 結婚数は5年分の数字
- 離婚数は1年分の数字
になっていました。
マッチングアプリの離婚率4.5%も正確ではありません。
ペアーズが協力の元調査、結婚したカップル417組中19組が離婚。
とありますが、離婚は20年以上つれ添った熟年離婚も多いです。
ペアーズのリリースは2012年のため、どんなにスピード婚だとしても放映当時(2020年)には9年以上の夫婦は存在しない事になります。
令和4年度の司法統計を見ると、離婚の総数5万7062件の内、
- 婚姻期間9年未満は2万4329人
- 婚姻期間9年以上は3万2733人
2062年(リリースして50年)くらいまでサービスが続けば、熟年離婚の件数も増えてマッチングアプリの離婚率は倍以上に増えると予想されます。
つまり
- 一般的な結婚の離婚率:36%
- マッチングアプリの離婚率:10%
が、より近い数字と思われます。
インターネットでは10%が通説
大抵の恋愛メディアでは
- 恋愛結婚の離婚率:40%
- 結婚相談所の離婚率:10%
このような数字が挙げられていますが、ソース元は不明。
大抵は「10%と言われています」とあっさり説明しているだけ
「2012年の司法統計より引用」
と書かれた記事はあったのですが、司法統計のどの項目なのか。
具体的な情報を開示しているサイトは見当たりませんでした。
結婚相談所も良くこの数字を引用していますが、数字だけが独り歩きしてる気がします
過去のデータから考察
こちらは具体的な数字ではなく「見合い結婚は離婚率が低い」ということを証明するための根拠として上げられることが多いです。
お見合い結婚が減っている一方で離婚率が上がっている状況を見ると、お見合い結婚の方が離婚率は低いという気がします。
ただ昔は
- インターネットが無かった
- 女性が一人で働くのが難しかった
- 簡単に離婚なんて選べなかった
このような時代背景だったので、一概に「見合い結婚=離婚率が低い」とは言えません。
アメリカの離婚率は7%
マーケットウォッチ (marketwatch.com)によると、アメリカではインターネット上で出会い・結婚した夫婦1万9131組。
その内、別れたのは7%ということが分かったそうです。
アメリカでもマッチングアプリのサービスは立ち上げられており、match.com(マッチドットコム)やTinder(ティンダー)などが有名
アメリカ全体の離婚率は40~50%と言われているため、自然な恋愛よりも離婚率が低いことは明らかです。
ただ、アメリカのインターネットが爆発的に普及したのは1990年代。
マッチングサービスが本格的にリリースされ始めたのは2012年ごろ。
離婚する夫婦には熟年離婚もいる事を踏まえると、この数字は2倍くらいまでは増えていくと思われます。
インドの離婚率は5%
ウィキペディアの「結婚活動」のページでは
自由恋愛主義へ疑念を呈した記事のNewsPicksにおいて、長谷川智史 SO Technologies株式会社によるとインドの恋愛結婚の離婚率は50%に対し、お見合い結婚の離婚率は僅か5%である。
出典:ウィキペディア
このような記載があります。
元ネタは「選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義」という本。
この本の中でインドのお見合い事情の話が紹介されています。
内容的には「自由に選べる恋愛の方が幸せに決まっている」とは限らない、というもの。
ただ、
- 日本とは文化や風習が違うこと
- 情報の鮮度が古い(2014年以前の話)
などから、この情報を完全に信用するのはちょっと違うな…と感じます。
スピード婚で失敗しない方法
スピード婚で失敗しないためには、以下のことをしておくと良いです。
決意・覚悟する
スピード婚で大事なのは、決意する・覚悟を決める。ということ。
これがお互いにできていると、とんとん拍子に話が進んでいきます。
例えば
- 貯金は1000万円あるから結婚しても余裕はある
- 自分の収入だけで妻と子供を養うことができる
- もう十分遊んだから家族のために時間を使おう
相手に求める条件も
- 相手の金銭感覚だけは見ておこう
- 結婚して態度が変わらないかはよく見ておこう
- 相手の両親は必ずチェックしよう
覚悟とは「最悪の事態を想定して受け入れる」こと。
- 最悪、失敗しても離婚すれば良い
- フラれるのは当たり前。本気で探してるんだから
このように芯となる部分を予め決めておくと、迷いが生まれず物事を素早く決断することができます。
思考にもエネルギーは使います。覚悟は先に済ませておき「後はやるだけ」という状況を作るのが重要です
将来設計をする
決意と似ていますが、こちらはより具体的な話。
- 結婚後はどこに住みたいか
- 子供は何人欲しいか
- 子供の教育方針(私立・公立・大学進学など)
- 自分のキャリアプラン
- 具体的な生活水準
- 持ち家か賃貸か
- 車は買うのか
- 保険は入るのか
このような事を決めていると、相手に求める条件や聞きたいことが自ずと出てきて、価値観のすり合わせが早くできます。
旅行の計画を立てる時も
- 目的を決める(温泉に行きたい)
- 場所を決める(下呂温泉)
- 予算を決める(10万円)
- 交通手段をきめる(新幹線)
- スケジュールを決める(7時の新幹線に乗る)
- 空いた時間に他の予定を入れる
このように決めることで予定が定まっていきますよね。
将来の考えを後回しにすると「先にやっておけばよかった」と後悔します。
どちらでも良いのなら「どちらでも構わない」と自分の意見を持っておくのが大事です。
向上心を持っている相手を選ぶ
もし相手に至らない点があったとしても、向上心があれば改善可能。
そのため、相手が学ぶ姿勢を持っているか。
は見ておいた方が良いです。
長く付き合っていると悪い部分も見えてきますし、ミスや失敗も時にはしてしまいます。
そんな時に
- 非を認める
- 同じ過ちを犯さない
- 相手を受け入れる
これらができる人は信頼されますし、成長スピードが速いためいずれ改善されます。
ビジネス・スポーツ・勉強。
いずれも学ばないと成功できないように、恋愛も
- 相手のことを知る
- 自分磨きをする
これらを日々実践しなければ器の小さい人間・年甲斐もない人間になっていきます。
もちろん自分自身も向上心を持っている事は大前提です
向上心を持っている人を見極める方法
以下の項目に多くあてはまる人ほど向上心を持っていると言えます。
- 素直さ・自責思考を持っているか
- 自分から謝罪する
- 言い訳しない
- 人のせいにしない
- お礼を言える
- 相手を受け入れる包容力があるか
- 命令しない
- 小言を言わない
- 愚痴が少ない
- マウントを取らない
- 保守的でないか
- 夢や目標がある
- 頭ごなしに否定しない
- 柔軟な発想を持っている
- 相手に興味を持っているか
- 事実確認のみでなく、理由や背景も気にする
- 話を聞く姿勢を持っている
- 自分の事も話す
わたしは社会人経験16年の中で色んな人を見てきましたが、仕事において向上心が無いと思う人は責任逃れをする人。
1回や2回ではそれほど変わりませんが、1年~2年経つと明らかに人間性で差を感じます。
夫婦生活を長続きさせる方法
離婚率は高くない。とはいっても年間、3組に1組が離婚しているのは事実。
出会いに高いお金をかけているだけに、なおさら離婚なんてしたくないですよね。
そこで、今からできる、夫婦生活を長続きさせる方法をお伝えします。
外見よりも中身を重視する(見た目は劣化する)
- みんなが羨む美人と付き合いたい
- 友達に自慢したい
- 親に見せても恥ずかしくない人と付き合いたい
このように思う気持ちは理解できますし、わたしも当初はこのように思っていました。
ですが、美人な人を条件にするということは、自分もみんなから羨まれるイケメンになる必要があります。
また、見た目は劣化しますが内面は変わりません。
それどころか出産をすると子供の優先順位が上になるため、愛情表現が減ったと感じる事さえあるでしょう。
- 「結婚したら変わるだろう」
- 「お互いの意見をすり合わせて改善させよう」
このように考えているとたいてい失敗します。
それでも見た目で選びたいという方は以下の記事をご覧ください
自立する(自分)・自立している(相手)
- 自分は自立すること
- 相手は既に自立していること
この条件を満たしていないと離婚する確率は上がってしまいます。
よくある離婚の原因は義両親の介入。
夫の実家について相談しても
「お前の態度が悪いんじゃないの?」
「いい大人なんだから仲良くしてよ」
と妻の味方をしない。
他にも
- 義母が夫婦生活にまで口出しをしてくる
- 妻がよく実家に帰る
- 夫の意見より義母の意見を尊重する
こうなっていると改善は困難です。
相手は既に自立している人を選びましょう。
また、パートナーに過度に依存するのも問題です。
- 働かない
- 家事もしない
- あまつさえ文句を言う
人は簡単に変わりません。
- 義両親に会う
- 過去の生い立ちを聞く
- 相手の住環境を聞く(実家か一人暮らしか)
- 相手の部屋を見る(出来れば抜き打ちで)
- 相手の金銭感覚を調べる
- 交友関係を調べる
疑われない程度に探りを入れて自立心を確認してください。
相手に期待しない(受け入れる)
他人には基本的に期待しないようにしましょう。
期待値が高いと
- 思っていた通りの動きをしてくれない
- 期待通りの結果になっていない
このようなことから怒りの感情が芽生えます。
例えば
- 子供が片づけをしない
- 夫が靴下を脱ぎっぱなしにする
- 妻が勧誘を断れない
「こんな簡単なこともできないの?」と思うかもしれませんが、本人にとっては簡単なことではありません。
簡単なことなら既にやっているからです
- 「じゃあ諦めるしかない?」
- 「我慢するしかない?」
と思われるかもしれませんが、それはまだ期待値が高い状態。
「我慢する」「諦める」のではなく、相手に対する期待値を下げること。
具体的には
- 「彼(彼女)はこういう人なんだ」と受け入れる
- 元から期待しない
- 「人は変わらない」ということを腑に落とす
このような心持ちで居ると「我慢」や「諦め」といった感情は少なくなります。
詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
結婚式を挙げる(散財しない程度に)
これをすることで
- パートナーの交友関係がわかる
- 義両親との関係性が分かる
- 面倒な段取りを率先してやろうとするか
- 経済力がわかる
段取りや経済力はどちらかと言えば男性に求められる要素ですが、逆に積極的にかかわることで本気度を女性に伝えることができます。
逆に下記のような人は要注意です。
- 結婚式を挙げたがらない
- 指輪を買わない
- 両親に会いたがらない
結婚はゴールではなくスタート。
無理のない金額でやることをおすすめします。
わたしは知り合いがほぼ居らず、派手な結婚式は嫌だったのでフォトウェディングにしました
信用貯金を溜める(愛情表現をする)
関係が悪い夫婦は会話も少ないです。
共通の体験や会話をして、普段からコミュニケーションをとりましょう。
良くない例は
- 突然旅行に行く(家族サービス)
- 言わなくても分かるだろう。という考え
- 口だけ・行動が伴っていない
- 関係が悪くなった途端にポイント稼ぎ
- パートナーの心情に寄り添わない
別居や別れ話を告げられるようになったら手遅れです。
そうならないように、行動を伴った愛情表現を心がけてください。
具体的には以下のようなこと。
内容 | 好感度 |
---|---|
誕生日や記念日にプレゼントをする | ★★ |
何でもない日にスイーツを買う | ★ |
感謝を示す。お礼を言う | ★ |
「好き」「愛してる」と言う | ★★ |
キスする。ハグする | ★★ |
たまに深い話をする | ★ |
たまに自分の仕事の話をする | ★ |
パートナーの話を聞く | ★ |
一緒の時間を過ごす | ★ |
パートナーに余暇を与える | ★★ |
普段から信用貯金を貯めていると、
- 新しいことを挑戦するときに応援してくれる
- 喧嘩になりにくい。意見を好意的に捉えてくれる
- 言うことを聞いてくれる
- 小さな気遣いをしてくれる
このように得られるメリットは大きいです。
詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
まとめ:数字は気にしても無駄。全ては自分次第
結婚相談所の離婚率や成婚率といった数字が気になるのは
- 自信が無い
- 上手くいくか分からない
- 失敗したくない
- 不安
このような心理から。
自分に絶対的な自信を持っている人は数字なんて気にせず、ひたすら行動します。
結婚相談所は本気で結婚したいと思っている人の橋渡しをするだけなので、離婚率が高い低いと気にするのは筋が違う。
個人的にはそう思います。
すぐ離婚する人は、恋愛結婚でもマッチングアプリでも離婚してしまいます